第4文型から第3文型への転換とは

   第4文型の多くは、第3文型へ転換することができます。それは、第4文型の「間接目的語」が本来の目的語とは意味が違うために容易に起こることです。
  
She gave me a sheep.
彼女は私に一頭の羊をくれました。
  
という文は me の位置を変えることで、ほぼ同じ意味の次のような表現に言い換えることができます。
  
She gave a sheep to me.
  
  me が動詞の直後の位置から、to を伴って文尾へと回りました。このことによって me はもはや「目的語」とは呼ばなくなります。「前置詞+名詞」のカタマリは原則として「文の要素」にはならないからです。
  したがって、できあがった、
  
She gave a sheep to me.
  
の文型は目的語が sheep だけなので S+V+O の第3文型ということになります。
  第4文型から第3文型への転換は、このように、「間接目的語」の位置を変えることによって行いますが、文型の転換に用いる前置詞は今回のように to を伴うものばかりでなく、for を伴うものや、ほんのわずかですが of を伴うものがあります。

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