未来を表す現在時制 ~予定~

  未来のことを現在時制で表すことがあります。これは特に電車やバスなどの公共交通機関の発着について述べる時に用いられます。
  
Our train leaves Osaka in 20 minutes.
(私達の列車は大阪を20分後に出ます。)
 
  20分後に列車が出発するというのは、確かに未来のことではありますが、公共交通機関ですから発着はすでに予定されており、時刻表に書かれているわけです。この発話をする人は、予定が既に決まっており、毎日繰り返されるその発着の時刻表を読んでいる(それが目の前の時刻表でも、あるいは心の中にあるものでも)、と捉えると、この用法も「過去も現在も未来もあてはまることを述べる」という現在形の基本の用法と重なるのではないでしょうか。
  交通機関以外でも近い未来を表す場合に現在時制が用いられますが、使われる動詞に意味については、基本的に「予定」という概念が基本にあるので、乗り物のように「到着する」とか「発車する」とか、何かの行事が「始まる」とか「終わる」とか、「予定」にまつわるものが多いということが言えると思います。
  
When does the concert begin?  
(コンサートはいつ始まるの?)
 
などが例として挙げられます。

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