現在進行時制

   現在進行形には次のような用法があります。

現在行われつつある動作

Look! A cockroach is swimming in the bathtub!
見て!ゴキブリが浴槽で泳いでいる!
  
She is watching the program and laughing very loud.
(彼女はテレビ番組を観ながら大声で笑っている。
  
  たった今行われている「動作」を表します。現在進行形としては一番基本的な用法です。ここでのポイントは「動作」という言葉です。後に詳述しますが、進行形では基本的に「動作」の動詞だけが使われます。

確定的な未来

The magician is coming here with the female elephant at four tomorrow.
その手品師は雌の象と共に明日の朝4時にここにやって来ます。
  
  すでにそうなることが決まっていて、もしかすると何らかの意味でその行為が始まっている、あるいはその準備がもう行われているような未来の出来事について、現在進行形を使う場合があります。ここで使われる動詞は「往来・発着」の動詞、つまり「行く」とか「来る」というような意味の動詞であることが多いとされています。come, go, start, leave(出発する), arrive(到着する)などです。

一定期間における連続的行為

He is reading Shakespeare these days.
彼はこの頃シェークスピアを読んでいる。
  
  現在進行形の最も基本的な時間的な幅としては now という一瞬なのですが、現実にはもっと長くても、その「今だけの瞬間」という感覚をそのまま当てはめて「今だけやっている行為」ようなことにも現在進行形を使うことができます。  例文は、普段は少年マガジンしか読まない男の子が最近はシェークスピアを読んでいる、ということに対して驚きや賞賛の気持ちがあるけれども、どちらにしてもそれは短期間であろう、という時間的意識で話されています。

「~ばかりしている」という非難

Students from the U.S. are always complaining.
アメリカから来た学生はいつも文句ばかり言っている。
  
本来は「今」進行中の動作をあらわすはずの現在進行形に always, constantly, all the time, という「いつも」という意味の語が伴うとき、それは単に「いつも~している」という意味ではなく、そのことに対する非難が込められています。日本語ではその非難の気持ちを「~ばかりしている」という訳で表します。


ある状態への移行「~しかけている」

The flowers in the vase are dying.
花瓶の花は枯れかけています。
  
die (死ぬ)、open(開く)などの「継続できない動作」を表す動詞の場合には、その動作に向かって事が起こっているということになります。日本語では「~しかけている」と訳します。

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