助動詞 must の基本用法(2)

must not, don't have to

   must not は「〜してはいけない」という意味で「禁止」を表します。このことは「〜しなければならないのですか」という疑問文に対してどう答えるかという問題を考える場合に重要になります。
  
 Must I join the party, too?
   (私もパーティに参加しなければなりませんか。)
  
  という疑問文に対して、Yes の場合は、
   
 Yes, you must.
  (はい、参加しなければなりません。)

 となりますが、No の場合は、
 
 (×)No, you must not.(×)
   (いいえ、参加してはいけません。)
  
  では不自然です。なぜなら、質問はパーティに参加する「義務があるかどうか」を聞いているので、「義務がない」ということならば、「〜する必要はない」という答えにならなければいけないからです。
 そこで、「〜する必要がない」という表現としては、
 
 (○)No, you don't have to.(○)
   (いいえ、参加する必要はありません。)
  
  という答え方が代表的なものになります。
 
  なお、「〜する必要はない」という言い方には、need を助動詞や一般動詞として使って答える方法もあります。
 
 (○)No, you need not.(○)
  
 これは助動詞の need 。助動詞の否定は、助動詞の後に not を置くだけです。では一般動詞の need ではどうなるかと言えば、
 
 (○)No, you don't need to.(○)
  
となります。
一般動詞ですから否定には主語と時制に応じて don't, doesn't, didn't などを用い、need の後に不定詞の to を置く必要があります。
  「〜する必要がない」という意味であれば上記の3つのいずれでも対話として成立します。ここでのポイントは must not を使うと不自然である、ということです。

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