shouldの基本用法 (3)

should  の省略

  should には極めて重要な用法として「省略」があります。
  should は「必要・重要」を表す It is 〜 that --- の that節中や「主張・要求・提案・命令」の動詞に続く that 節中で使われるのでしたが、その2つのパターンでは実は shouldの省略も普通に起ります。その場合、shoudl が省略されることで、「原形のみ」が残ることになります。
  たとえば、「必要・重要」を表す It is 〜 that --- の例として、
 
 It is necessary that he should attend the meeting.
   (彼はその集会に出席する必要がある。)
 
を以前使いましたが、この文で should の省略が起ると、
 
 It is necessary that he attend the meeting.
  
となります。この attend が「原形」で、一見なんでもないように感じられるかも知れませんが、主語が3人称単数なのに、attendsになっていない、ということが異様なのです。
  
  「主張・要求・提案・命令」の動詞に続くthat 節の例としては、
 
 She insisted that they should release the turtles.
   (彼女は彼らがカメを自然に帰すことを要求した。)
 
という文を以前使いましたが、ここで、should の省略が起ると、
 
 She insisted that they release the turtles.
    
となります。この release も何の変哲もないように感じられるかもしれませんが、主節の動詞が insisted という過去形なのに、release が時制の一致を受けずに原形(現在形と同じ形ですが)になっていることが異様なのです。
  このように、should が「省略」されて、省略されている痕跡が(一見目立たないが)確かに残る、ということが、この should の最大の特徴です。で、この省略が起る確率ですが、アメリカ英語では、普通省略されることが一般的であるようです。対照的にイギリス英語では shouldを用いるということのようです。こういう言い方をすると、ではオーストラリア英語では、インド英語ではとなってくるのですが、そこまで知りません。ごめんなさい。

省略と紛らわしい例

  should の省略と紛らわしい形があります。それは、It is 〜 that --- should が 「必要・重要」ではなく、「感情」の場合です。It is 〜 that ---という形だけは同じなのですが、言いたいことが感情の場合には should の省略による原形とはならず、感情の強さがさほどではない場合で shouldを使わない時には普通に現在形などを使うということです。
 
  It is surprising that he should be at home.
   (彼が家にいるなんて驚きだ。)
 
  この should は感情の should でしたが、この文の should は、感情がそれほど強くない場合には使われません。そうすると、同じ文は、
 
  It is surprising that he is at home.
  
となります。これを、
 
  It is surprising that he be at home.
  
とはしないのです。

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