動作と状態の受動態
たとえば、
The shop is closed.
はどのように訳すのでしょうか。
(店は閉められる。 )
でしょうか。
(店は閉められている。 )
ではどうでしょうか。
前者の「店は閉められる」というのは、たとえば、「店は午後7時に閉められる」という感じの「閉められる」です。
後者の「店は閉められている」というのは「店は毎週木曜日には閉められている」という感じの「閉められている」です。
この2つの違いは、前者は「動作」であり、後者は「状態」であることです。
で、その違いは、実は、
The shop is closed.
からだけでは判断できないのです。
もともと受動態は 「be 動詞」+ 「過去分詞」という公式なので、「be 動詞 」は普通、状態を表し、一般動詞には「動作」を表すものが少なくありません。つまり、受動態の公式には、もともと「状態」なのか「動作」なのかわからなくなる要素が運命的に含まれているのです。
ですが、英文には必ず(テストのような超人工的な状況でない限り)文脈というものがあるからあまり誤解を生まないのです。しかし、文脈があっても話者が誤解の余地をなるべく少なくしたい、という時に、受動態の文の「状態」か「動作」をはっきりさせるために、be 動詞の代わりに一般動詞を使ったりします。たとえば、「店が閉められる」という「動作」をはっきりさせるために、
The shop gets closed at seven p.m.
というふうに get を使って「動作」であることを明確にしたりします。
他の例としては、
He got married on that day.
(彼はその日、結婚した。 )
などがあります。
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