目的語として動名詞と不定詞の両方とるが、意味が異なる動詞
動名詞も不定詞もどちらも目的語にとることができるが、動名詞と不定詞とで意味が異なるという特徴のある動詞です。
remember
・remember --ing は「--したことを覚えている」
・remember to V は( V は原形の動詞のつもりです)「 V することを覚えている」。
違いが微妙で大差ないように聞こえるかも知れませんが両者は全く違います。
remember --ing は既になにかの行為があって、その行為が起こったということを覚えているということですが、remember to V の場合は、まだ起こっていない行為について、それをこれからするということを忘れないでいるという意味です。
(1) I remember taking the drug.
(その薬を飲んだことを覚えている。)
(2) I must remember to take the drug.
(その薬を飲むことを覚えていなければならない。)
最も大きな違いは、(1)の文の taking という行為は「既に行われている」のに対し、(2)の文の to take という行為は「まだ行われていない」ということです。
動名詞の行為は既に行われていて、不定詞の行為はまだ行われていない、というこの違いは、このグループの他の動詞(のほとんど)に当てはまる特徴です。
forget
・ forget --ing は「--したことを忘れる」
・ forget to V は「 V することを忘れる」
意味は逆ですが前ページの remember とそっくりです。
(1) The old lady forgot eating lunch.
(その老婦人は昼食を食べたことを忘れた。)
(2) Old lady, don't forget to eat lunch.
(ご婦人、昼食を食べることをお忘れにならないように。)
(1)の文では老婦人は既に昼食を食べたのに,
高齢のせいかそのことを忘れしまったという意味です。(2)の文では老婦人はまだ昼食を口にしていません。
try
・ try --ing は「試しに--する」
・ try to V は「 V しようとする」
これも日本語では違いがわかりにくいのですが、両者は鋭く違います。
(1) The boy tried eating the cake.
(その少年は試しにそのケーキを食べてみた。)
(2) The boy tried to eat the cake.
(その少年はそのケーキを食べようとした。)
(A)の文では少年はケーキを「食べる」という行為を行っています。(B)の文ではまだケーキを口にしていません。
regret
・ regret --ing は「--したことを後悔する」
・ regret to V は「 残念ながらV しなければならない」
(1)I regret eating the cake.
(私はそのケーキを食べたことを後悔している。)
(2) I regret to tell you the truth.
(残念ですが君に真実を伝えなければなりません。)
stop
・ stop --ing は「--することをやめる」
・ stop to V は「 V するために立ち止まる」
stop の場合、stop --ing の --ing は stop の目的語ですが、stop to V の to V は目的語ではなく不定詞の副詞的用法です。ですからこれまでの動詞とは文法的な仕組みが異なります。しかし、見かけ上はこれまでと同じなので注意が必要です。
(1)She stopped talking to me.
(彼女は私と話すのをやめた。)
(2)She stopped to talk to me.
(彼女は私と話すために立ち止まった。)
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