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13. 関係詞

この単元の作成メモ
関係詞の働き
  「関係詞」と名のつくものはいくつかありますが、最も一般的な「関係代名詞」 を例にとって関係詞の説明を行います。
関係代名詞とは一言でいうと、「代名詞」と「接続詞」の働きを兼ねたものです。 代名詞ですから、他の名詞の代わりです。ただ普通の代名詞と違うのは 訳すと不自然な場合が多い、ということでしょうか。しかしこれも、いつものように、 日本語の訳が役に立たない例だと考えましょう。
  接続詞の働きについてですが、 ここでいう接続詞はSVとSVをくっつける働きの接続詞のことですが、普通の接続詞と違う のは関係代名詞は「偏った」接続の仕方をするということです。関係代名詞では、片方のSVがもう 片方のSVの中の、一つの名詞にくっつくのです。
以下の2つの文を関係代名詞を使って「接続」してみましょう。
 
(A) The nurse is my sister.
その看護師は私の姉です。
(B) The nurse is talking to an old man.
その看護師は老人と話をしています。
 
この2つの文で、(A) の文の The nurse に (B) の文を「接続」する、というようなことを 関係代名詞は行います。
ここで使う関係「代名詞」は who で、それを((A)の The nurse と同じ人物である) (B) の The nurse と置き換えます。
(B)' who is talking to an old man.
 
次に、(A) の The nurse に(B)'を「接続」します。この接続は、(A) の文全体ではなく、(A) の 一部に接続する「偏った」接続ですね。
(B)' を (A) の The nurse のすぐ後ろにドドォ〜、と置きます。
 
(C)The nurse who is talking to an old man is my sister.
 
で、置かれた (B)' の役割も (A) の文全体ではなく、(B)' の直前の名詞、つまり The nurseだけに関わ ります。The nurse を修飾するのです。
そこで、(C) の訳は、
 
老人と話をしている看護師は私の姉です。
 
となります。
 
  関係代名詞は、「代名詞」と「接続詞」の働きを兼ね、一つの名詞を 修飾する節を導く語、ということが言えます。
  関係詞によって修飾される語のことを「先行詞」といいます。
 
  他の関係詞についても、この関係代名詞の働きがわかればよく わかることと思います。
関係詞の種類
  「関係詞」の種類ですが、最重要3品詞と同じで 名詞・副詞・形容詞があります。つまり「関係代名詞」、「関係副詞」、ややマイナーですが「関係形容詞」 です。それにそれぞれに -- ever がくっついた「複合関係代名詞」「複合関係副詞」 、「複合関係形容詞」があります。
制限用法と非制限用法
  関係詞の先行詞の修飾の仕方には大きく分けて「制限用法」と 「非制限用法」の2種類があります。
  制限用法とは、次のようなものを言います。
 
I have three brothers who are magicians.
 
非制限用法とは次のようなものを言います。
 
I have three brothers, who are magicians.
 
さて、見かけはカンマがあるかないかの違いですが、意味はどう違うのでしょうか。
くわしくはこちら
関係代名詞
関係代名詞には、「人」を先行詞とする who, whose, whom (who) 、「物」や「事」を 先行詞とする which, whose ( of which *the )、「人」、「物」、「事」を 先行詞とすることができる that があります。
また、ちょっとわかりづらい言い方ですが、よく、先行詞を中に含むと説明される what という関係代名詞もあります。
その他、関係代名詞と同じような働きをしているとしか思えないような、意外な 関係代名詞として、 as, but, than というものも取り上げます。
それぞれの用法について、しっかり理解しましょう。
関係副詞
  関係副詞は関係代名詞の「代名詞」が「副詞」 になっているということですが、その名の違いが示すとおり、 関係代名詞が「代名詞」と「接続詞」の働きを兼ねたものであるのに対し、関係副詞は 「副詞」と「接続詞」の働きを兼ねたものです。2つのSVが合体し名詞を修飾する節を導くものである、 という点は関係副詞も同じです。
名詞を修飾する、という働きが同じなので、関係代名詞との違いが紛らわしいのですが、両者は 細部において全くことなるので、その違いを明確に理解することが極めて重要です。
具体的な種類は when, where, how, why の4種類です。
関係形容詞
  「関係形容詞」という言葉を使っていない参考書もあるくらい、この言い方はマイナー です。しかし「形容詞」は最重要3品詞の 一つで、形容詞としての役割を理解できることは読解上重要ですので、このサイトではこの 言葉を使うものとします。
具体的な関係形容詞は, which と what です。
複合関係詞
  「複合関係詞」は〜everがついているものです。「複合関係代名詞」と「複合関係副詞」があります。