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15. 話法

この単元の作成メモ
話法とは
  日常会話の中で、私たちは「誰かが私に何かを言った」とか「私が誰かに何かを言った」とか 「誰かが誰かに何かを言った」とか「誰かが私たちに何かを言った」などなど、誰が誰に対してかということは 様々であっても、とにかく A さんが B さんに何事かを伝えたというようなことを 常に話しています。(いませんか?)私たち人間は常にお互いがコミュニケーションをとりながら生活しているので、 そのコミュニケーションの最大の道具である「話し言葉」を最もよく使うし、よって「話し言葉」を用いた状況や その話し言葉の内容についての話題が、私たちの日頃の会話の中で非常に多く登場するということは当然のこと です。
   「話法」という単元では、 A さんと B さんの間に○○○○という言葉によるコミュニケーションがありました、ということを表現する方法を学びます。 「 A さんが B さんに『○○○○』と言いました」ということを、それを聞いていた第三者の立場で表現するのです。その場合、ただ A さんのセリフをそのまま表す方法は簡単です。常に「 A さんが B さんに『○○○○』と言いました」ということでいいわけですから、英語は常に、
   A said to B, "○○○○."
となります。
   しかし、セリフをそのまま使うのではなく、セリフの内容に応じて間接的に A  さんが言ったことを表現する方法もあります。こちらはあまり単純ではありません。ですから、 その間接的な言い方がうまくできるかどうかが、話法という単元では重要になります。
直接話法と間接話法
  「 A さんが B さんに『○○○○』と言いました」という ふうにセリフをそのまま使う表現方法を「直接話法」と言い、セリフをそのまま使わないで、「 A さんが B さんに○○○○というようなことを言いました(尋ねました、命令しました、頼みました・・・・)」というのを 「間接話法」と言います。直接話法から間接話法に転換するということが よく求められるのですが、その場合、セリフの中身について、 A さんと  B さんのやりとりを脇で見ている「見物人」の視点から、文の中のいくつかの部分を変換しなければいけません。
話法の転換
  話法の転換の時、どのようなことに注意しなければならないかについて実際に簡単な 英文で確認してみましょう。
 
「彼は私に『私はこの本を昨日買った』と言った。」
 
という表現を直接話法と間接話法の両方で表現します。まず直接話法ですが、
 
He said to me,"I bought this book yesterday."
となります。次に間接話法ですが、
 
He told me that he had bought that book the day before.
となります。直接話法と異なっている部分に下線を引いてみましたが、たった1文 ですが5カ所も変えなければなりませんでした。
   大変ややこしそうではありますが、間接話法にする場合に、すべてを「見物人」の視点 で見直すことを前提に、語句の変換のルールにしたがって変えていけばいいでしょう。
では、変える箇所をもう少し細かく見ていきましょう。
まず、「動詞」です。直接話法では「言いました」という動詞は、基本的に全て said で表します。
直接話法はセリフを" "を使って表すのですが、セリフを言う場合は常に said で言い訳です。
ところが、セリフの記号を使わないで、間接話法になるとどうなるか。
「言った」という動詞の部分が文の内容によって、変わっていくのです。
文を意味によって分類する学習を「文の種類」という単元で扱いました。
そこでまず登場したのが、「平叙文(へいじょぶん)」です。
で、平叙文の場合、said (said のように「言った」を表す動詞を便宜上、「伝達動詞」と呼びます。)はどうなるかというと、2通りの可能性がありえます。
まず、元の直接話法の文が
A said to B, "○○○○."