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11. 比  較

この単元の作成メモ
比較の種類
  比較とは「比べること」というのは当たり前ですが、英語では 2つのものを比べる場合の比較表現が2種類、3つ以上のものを比べる場合の表現が1種類 、計3種類の比較表現があります。
  まず、2つのものを比べる場合ですが、これは、比べた結果が 同じ場合と2者の程度に優劣がある場合の2種類があります。
  程度が同じ場合に「同じだぁ」と表現するのに「原級による比較」、 程度が違う場合に、「○○は××より・・・だぁ」と言うのに「比較級による比較」、 3つ以上を対象として、その中で「○○は一番だぁ」と言うのに「最上級による比較」 を用います。
比較変化
  比較とは何を比較するのかということを考えてみましょう。
「私の足はあなたの足より長い」という時、足を比較しているのはもちろんですが、 では足の何を比較しているかというと、足の「長さ」です。AがBより長い と言っているわけです。
  で、「長い」というのは英語では long という言葉を用いますが、 この言葉、品詞は何かというと、「足」という名詞を修飾しますから「形容詞」 です。
  何が言いたいかというと、比較の英文で主役になるのは、名詞を修飾 する言葉である「形容詞」である、ということと、同じく動詞などの程度を表現す る(動詞などを修飾する)「副詞」だということです。
  比較には3種類あると述べましたが、それぞれに対応して、 形容詞や副詞の形を変化させるという方法を英語ではとります。
  その3つの形を「原級」、「比較級」、「最上級」と言います。
  動詞は「原」と言いましたが、形容詞・副詞では「原」 となりますから注意してください。
  その変化の仕方ですが、原級は形容詞や副詞の元の形のことですが、 比較級や最上級のには3つのパターンがあります。
  (1)比較級と最上級を --er, --estで表すもの、(2)比較級 と最上級を more 〜 , most 〜で表すもの、(3)比較級と最上級が原級とは かなり形を変えてしまう不規則なもの、の3種類です。
  それぞれを(1)er, est型 (2)more, most型、(3)不規則型 と呼んだりします。(そのままですが)
原級構文
原級構文は、AとBの2者を比較してその結果が「同じ」であることを表します。
これには、2つの as という言葉を使います。例えば、
「私の足はあなたの足と同じ長さだ」、は
  My legs are as long as yours.
となります。
2つの as についてですが、それぞれ意味があり、役割があります。これは日本語 の訳には出しにくい部分なので見落とされがちですので注意が必要です。
比較級構文
AとBを比べて優劣がある場合に、比較級の構文を使うことができます。例えば、
「私の足はあなたの足より長い」というのを英語で表現すると、
My legs are longer than yours.
 
となります。long は --er, est 型ですが、more -, most- 型 として、
「この本はあの本よりおもしろい」は、
This book is more interesting than that one.
 
です。
  原級でも同じなのですが、特に比較級構文で日本語との扱いの違いで発生しやすい 誤解として、「私の足はあなたの足より長い」という日本語が、たとえ「私の足はあなたより 長い」となっていても英文としては同じになります。
日本語では「あなたの足」でも「あなた」でも同じ意味に理解できますが、 英語ではそのままでは不自然になります。
My legs are longer than you.(×)
これだと、私の足の長さとあなたの背丈を比べている、ということになります。
そういう点では日本語の方が融通が利きますね。
最上級構文
  3つ以上の間で性質を比べ、何かが一番の場合に最上級を使う、ということが基本的な 考え方です。3つ以上の部分の表し方には in を使う場合と、of を使う場合が あります。最上級には普通 the 付けます。しかし、名詞がついていない場合に はついていなかったり、あるいは例外的につけてはいけない場合もあり、その あたりは大事なポイントになったりします。
He is the tallest man in the country.
彼はその国で最も背が高い。
 
He is the tallest of the three boys.
彼はその3人のうちで一番背が高い。
 
クラス、国名など、比較対象が属する集団を表す名詞では in が使われ、人数など 数そのものに関する名詞では of が使われる、というような区別があります。
書き換え・重要構文
  最上級の内容を比較級や原級を使って表す書き換えが大きなポイントに なります。また、比較を用いた重要な構文もかなりあり、これもまた日本語の訳では 理解が追いつかないことが多いので、要注意です。
He is the tallest man in our country.
= He is taller than any other man in our country.
彼は私達の国の他のどの人より背が高い。
 
上の二つの文がだいたい意味的には等しいということで = で結んでいます。