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19. 挿入・省略

この単元の作成メモ
挿入
  文の途中に、普通カンマではさまれて、その文の文法的な構造からは少しはみ出したような部分が あいだに挟まっているような場合があります。たとえば次のような場合です。
(例)
He is, in my opinion, a very special dog.
(私の意見では、彼はとても特別な犬だ。)

構造としては、あえて説明するほどのことではないかもしれませんが、in my opinion
He is a very special dog.
に「挿入」されている形になっています。
「挿入」が起こっている文を理解するためには「挿入部」は後回しにする、という原則があります。
He is, in my opinion, a very special dog.
を、
He is (, in my opinion, ) a very special dog.
というふうに、挿入部はカッコに入れて、後回しにします。で、まず本体部分を理解し、そしてその後、 挿入部と本体部分との関わりを考えて、挿入部を訳します。
別の例、
He knows, it seems , a lof of things about African elephants.
この文では少しわかりにくいのは、it seems がどう関わっているかということです。
これも it seems 部分を後回しにして、
He knows, (it seems ), a lof of things about African elephants.
(彼はアフリカ象についてとてもよく知っている)

という文があることを見抜き、それに it seems の意味を付加しますが、
実はこの it seems は本来は文頭にあってよい it seems なのです。
It seems that he knows a lot about African elephants.
(彼はアフリカ象についてとてもよく知っているようだ。)

もちろん、慣れてくると、頭から意味が理解できるのですが、挿入部があるために全体が見えなくなったような場合にはそのようにする、ということです。
省略
  英文が難しいと感じる原因はいろいろありますが、文中で「省略」が起こっている場合、かなり難しく 感じてしまう場合があります。それは文が本来の構造をとっていないからです。
He was very rich when young.
本来なら when のあとには S+V がくることになっているのですが、ここではいきなり young が来ています。
これは「副詞節の中では S + be 動詞の省略が可能」というルールからです。
例文の省略を元に戻すと、
He was very rich when he was young.
となります。
省略は基本的には、省略しても意味がわかるから行うのですが、どのようなパターンがあるのかについてしっかり確認しておきましょう。