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品詞

最重要3品詞(品詞の三銃士)

文構造を理解するために重要な「3つの品詞」

  品詞は普通、「単語」の働きを言うことが多いのですが、文の構造理解のためには 単語レベルだけではなく「意味のカタマリ」レベルで、カタマリがどのような 「品詞」として機能しているかを捉えることが必要です。ある単語が「これは名詞だ」とか「これは形容詞だ」というふうに認識できるだけでなく、カタマリ(多くの場合「句」や「節」ですが)が「このカタマリは名詞として働いていて主語になっている」とか「これは長~いカタマリだが、結局は主節に対して副詞の働きなのよね」という認識ができることが大切なのです。
  文中のある語や句やその他カタマリについて、特にその働きを理解することが重要な品詞は次の3つです。

(1) 名詞
(2) 形容詞
(3) 副詞

   なんでその3つなの、と思われるかも知れませんが、それはそれらの品詞がそしてそれらの品詞の働きをしている部分が他に比べて理解しづらいからです。
  その理由ですが、ちょっと説明がややこしくなりますが、おつきあいください。まず文の要素が大切だということです。これがわからないと文が理解できません。次に、品詞と文の要素の関係ですが、まず1番の「名詞」については、これは文中で主語や目的語や補語となるので重要です。また2番目の「形容詞」は補語になるのでこれも重要。つまりこの二つは文の要素になる確率が非常に高いのでそれだけで既に重要性がはっきりしていると言えます。3つめの「副詞」については後で述べるとして、まずは、もう一つの文の要素である「動詞(述語動詞)」と「名詞・形容詞」との関係について述べたいとおもいます。文の要素としての動詞(述語動詞)は、もちろん「あ、これは動詞だよね」と認識できることが大切です。つぅか認識できなければ文は読めません。しかし、「名詞や形容詞」と「動詞」との間には認識のしやすさという点では大きな違いがあるのです。それは「動詞」の方が文中で「あ、これ動詞」と認識することが「名詞や形容詞」に比べて容易なのです。動詞が文中で動詞(述語動詞)として働いていることは、他の部分がどの品詞の働きをしているかがわかると自動的にわかることなのです。ところが、動詞以外については、なかなかその働きがわかりにくい。例えば名詞については、「本来の名詞」だけでなく動名詞や不定詞の名詞的用法というものがあって、それらが名詞として機能していることがわからず、だから主語や目的語が何かわからず、文の意味がわからないということになってしまう。また形容詞についても同様で「本来の形容詞」以外に「分詞」も形容詞として機能しますし、また名詞やさらに動名詞すら形容詞として働く。だから何が形容詞として機能しているかを認識することはきわめて重要です。
  副詞についてですが、副詞は「文の要素」ではありません。副詞が S, V ,O, C の文の要素になることは(普通)ありません。副詞は常に「修飾語」として機能します。しかし、副詞の特徴は修飾語であるかどうかがわかりにくく、何を修飾しているのかが分からないとか、修飾の意味内容がわからないとか、はたまた文の要素のとと勘違いする、というようなことになったりします。「本来の副詞」が副詞であることを認識することは比較的容易かもしれませんが、「本来の副詞」以外が副詞として機能している場合もあるので話がややこしくなるのです。例えば分詞構文や不定詞の副詞的用法なども副詞として機能します。それらが、まず「副詞の働きをしている」ことを認識して次に副詞のいろいろある意味のなかでどれなのかを理解することが難しいのです。難しそうでしょ。
  複雑な説明でごめんなさい。まだまだわかりにくいと思います。特に文法をまだ習い始めたばかりの人にとっては今私が行っている説明はチンプンカンプンなのではないでしょうか。それは大変残念なことですがある意味では仕方ないことでもあります。それは動名詞や不定詞や接続詞などをまだ学習していないからです。ですから、ひととおり文法を学習して、再びこのページを読まれると「ふむふむ。レッドさんの言うことも一理ある」などと御賛同いただけるのではないかと思います。
  とりあえず以上のように、3品詞(私はこれを品詞の三銃士と呼んでいます。「瀕死」ではありませんよ。)の働きを念頭にして英文を読むことができれば文構造の理解をかなり自分のものにできます。
  次のページではもう少し突っ込んで具体的な英文の分析法を説明したいと思います。