仮定法過去完了

   「仮定法過去」が現在の事実に反することや、これから起こりそうもないことを仮定する場合の表現でしたが、 「仮定法過去完了」は、過去の事実に反することを仮定する場合に用いる表現です。その公式は、

If S + had + 過去分詞, S' + would ( might, could ) have + 過去分詞

となります。たとえば、さきほどの「仮定法過去」で使った例文の時間をずらすと、
  「もしそのとき私があなただったとしたら、そんなことは言わなかっただろう」
   となりますが、過去の実際の出来事(この場合は「私と違うあなたという人は、そんなことを言ってしまった」)とは 違うことを仮定しています。そこで「仮定法過去完了」の公式にあてはめてこうなります。
 
If I had been you then, I wounld not have said such a thing.
  
仮定法過去は if 節が過去形で、仮定法過去完了は if 節が過去完了形でした。 if  節ではない、主節(「帰結節」と呼んだりしますが)の方は、仮定法過去は「助動詞の過去形」を使い、 仮定法過去完了は、「助動詞の過去完了形」というものが存在しないので、「助動詞の過去形」+「完了形」という形 にすることで、助動詞の過去形よりも時制を一段古くしています。

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