動名詞の「意味上の主語」とは?

   動名詞は動詞の働きも持つので、その動詞が誰によってなされているのかということがその意味に常に含まれます。
  たとえはっきり明示されていなくても、誰がそれをするのかがわかることで、文として成立しているのです。
  その、動名詞の行為を行うものを「意味上の主語」といいます。「意味上の主語」は「文法上の主語」と区別して使われている言葉です。例えば、

  Eating too much is not good.
  (食べ過ぎは良くない。)
 
という文において、主語は「食べること」という eating です。しかし、eatingは行為ですので、誰かがそれを行うということが想定されているはずです。その行為の主体が「意味上の主語」です。この文では、内容が誰にでもあてはまるようなことなので意味上の主語は「一般の人」だと考えられます。「この eating という動名詞の意味上の主語は一般の人だ」という言い方をします。
  意味上の主語はこの文のように、
 
(1) 特に明示されない場合、と、
 
(2) あえて明示される場合、とがあります。

 

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