第4文型(S+V+O+O)とは
第4文型は、
She gave me a sheep.
(彼女は私に一頭の羊をくれました。)
という文です。これは文の要素で言えば、
S+V+O+O
ということになります。
2つのOがあるのが特徴です。その2つのOを区別して呼ぶ場合がありますが、その場合、前のOを「間接目的語(Indirect Object)」、後ろのOを「直接目的語(Direct Object)」といいます。
ですからS+V+O+Oを次のようにも表すことがあります。
S+V+IO+DO
先の例文、
She gave me a sheep.
(彼女は私に一頭の羊をくれました。)
では me が間接目的語、sheep が直接目的語ですね。
一見したところ、動詞のすぐ後ろにある目的語が「間接」というのは妙に思えるかもしれませんが、この「直接」、「間接」は動詞からの距離ではなく、目的語としての意味に基づいて名付けられています。
目的語とは「動詞の動作の対象」ということでした。例文の動詞は give ですから、「与える」という動作を受けるものは「与えられるもの」ということになりますが、それは sheep の方です。例文における me の役割は、「だれに対してgiveされたのか」という「相手先」を示しているに過ぎません。
この「相手先」をも、「目的語」と呼び、eat an appleの apple と同じ機能であるかのようにするのは、よく考えると、ちょっとヘンではあります。もっと他の呼び方を考えてもよかったかなとも思うのですが、まぁ、あまり用語を増やすとややこしくなってしまうので、そういうことにいたのかもしれません。
このヘンな「
間接目的語」が持っている目的語らしさは、「動詞の直後にある名詞」である、ということでしょうか。
また、この「間接目的語」は、本来の「動詞の動作の対象」とは言えない、いわば中途半端な目的語なので、文中で位置を変えられ、間接目的語の資格が剥奪されることがあります。
それが、第4文型から第3文型への書き換えです。
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