「動作」か「状態」かは文脈次第

   状態動詞は普通進行形にしませんが、では、「いかなる場合でも絶対に」進行形にならないか、というとそうでもありません。
  ある動詞が「動作」か「状態」かというのはその動詞が使われる文脈に依存するのです。
  例えば smell(臭いがする)という動詞は、
  
Natto smells terrible.
納豆はひどい臭いがする。
  
  
という意味では進行形にはできませんが、
  
The dog smelled her foot.
その犬が彼女の足の臭いをかいだ。
 
という場合のsmellは(犬の意志によって)「臭いをかいだ」わけですから動作と考えられ、
  
The dog was smelling her foot.
その犬が彼女の足の臭いをかいでいた。
 
という進行形は可能です。
また、「認識や思考を表す動詞」の代表格である think についても、ただ自然に頭に浮かぶ意見や考えを述べるとき、例えば、
  
I think that her song is really nice.
彼女の歌は本当に素晴らしいと思う。
 
のような文では think を進行形にすることはできませんが、何かの事をテーマに意識してそれについて考える場合には「意志」が介入しますので動作に近いものと考えられ(自分で始めたり、やめたりすることができる)るので、進行形にすることができます。
  
I am thinking about the problem now.
今その問題について考えています。
  
のような場合です。

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